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フッ素の効果について


こんにちは。

副院長の巻 竜也です。

子どもたちのむし歯ケアに有用とされるフッ素(フッ化物)、最近では一般の方への認知度もかなり向上しており一度は耳にしたことがある方がほとんどかと思います。

ですが、そんなフッ素の効果って実際どんなものかご存知ですか?

今回はそんな疑問を抱いたことのある方のために、フッ素の効果についてなるべく分かりやすく解説していこうと思います!

 

まずフッ素とは、口腔内に作用させることにより歯の再石灰化を促進したり、むし歯の原因菌を殺菌する効果等が確認されています。その中でも特に、乳歯や生えたての永久歯がフッ素をよく取り込むため、幼児期や学童期の子どもたちのむし歯予防に広く応用されています。

 

歯科におけるフッ素には、歯科医院専用で使用されるフッ素剤と一般向けに販売されているフッ素入り歯磨き粉やフッ素ジェルの2種類に分けられます。

フッ素は濃度によって歯への効能が変化することが知られており、高濃度フッ素と低濃度フッ素を効果的に使用することでむし歯予防への効果が期待できるとされています。

歯科医院で扱うフッ素は一般向けに販売されているフッ素製品の約10倍の濃度を有しており、一度塗布するとフッ素成分が歯に取り込まれます。歯に取り込まれたフッ素成分は持続的に口腔内へフッ素を放出しつづける働きがあるため、それによりむし歯予防効果を発揮するというメカニズムになります。そのため、歯科医院で塗布するフッ素は一度塗布すると3~4か月程の持続的な効果が期待できます。定期検診を3~4ヶ月で案内されることが多いのは、そのくらいの期間が経過することでフッ素の効果が落ちてくることも理由の一つです。

一方、一般向けに販売されているフッ素入り歯磨き粉やフッ素ジェルは安全を考慮した低濃度に設定されていますが、こちらも毎日使用することにより歯の再石灰化を促進したりむし歯の原因菌を殺菌したり等の効果が認められています。製品のよっては同じラインナップでも対象年齢が違うためフッ素濃度を変えている商品もありますので、注意してください。

 

フッ素は自然界のあらゆるものに微量ながら含まれているため、決して珍しい成分ではありません。しかし、多量に摂取してしまうと中毒症状を起こすことがあるため、予防に有用だからといって頻回にフッ素剤を塗布すれば良いというものでもありません。正しい用法と容量を守って使用することで口腔内と身体の健康が両立できます。

フッ素の正しい使い方については、子どもたちの年齢や発達にあわせて変化するため、ぜひ歯科医院での適切なアドバイスをお受けになってください。

今回の内容以外でも、ご不明な点やご質問等ございましたら、お気軽に当院へお問い合わせください。

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